近年、NISA(少額投資非課税制度)を活用して資産形成を目指す人が増えてきました。
しかし「どの銘柄を選んだらいいかわからない」「種類が多すぎて比較の仕方が分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
せっかくの非課税メリットを最大限活かすためには、何を基準に商品を選ぶかが非常に重要です。また、NISAは長期投資を目的とした資産形成制度なので自分の目的に合った商品を選ぶのも重要です。
今回は、NISAの銘柄選びで注目すべきポイントを詳しく解説します。この記事で「NISAの銘柄を選ぶ基準がわかった!」「銘柄を見直すきっかけになった!」となれば幸いです。
参考リンク : 金融庁 NISA特設ウェブサイト
注目すべき項目三選
① 銘柄の目的(運用方針)

まず最初に確認したいのが、その銘柄が「どんな目的で運用されているか」です。たとえば、米国の成長企業に投資するタイプ、世界中の株式に分散するタイプ、新興国にフォーカスするタイプ、あるいは株と債券をバランスよく組み合わせたファンドなど、多種多様な商品があります。
ファンドの目的によってリスクの大きさやリターンの性質も大きく異なるため、自分がどのような投資スタイルを望んでいるか(リスクを取ってリターンを狙うのか、安定重視で守りたいのか)を明確にし、それに合致するファンドを選びましょう。
運用方針は目論見書や商品説明資料に書かれていますので、じっくり目を通すことが大切です。
② 過去の運用実績
過去の運用成績は、今後の成長性や運用の安定性を見極める手がかりになります。特に注目したいのは、「過去数十年間でどのような成績を残しているか」です。
1年だけ良い成績でも、その後下落が続くファンドもあります。一方、5年〜10年というスパンで安定して成長しているファンドは、運用の手腕や市場への対応力に優れている可能性が高いといえるでしょう。
しかし、運用実績はあくまで過去のデータであるため今後もよい成績を残すという保証はありません。また、下落局面での下げ幅やその後の回復力も重要な判断材料です。短期的な値動きに振り回されず、全体のトレンドを見ることが大切です。
③ 手数料(信託報酬など)

ファンドを保有している間にかかる「信託報酬」は、長期投資において無視できないコストです。たとえば信託報酬が年0.5%と1.0%では、同じリターンを出していても10年後には大きな差が生まれます。
とくにインデックス型のファンド(株価指数に連動した動きを目指すもの)は信託報酬が比較的低く設定されていることが多く、長期保有に適しています。
一方、アクティブファンド(株価指数を上回ろうとするもの)では報酬が高くなりがちです。そのため、手数料の高さに見合った成果が出ているかをしっかり確認する必要があります。
また、購入時手数料や信託財産留保額など、他のコストが発生する場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
ほかに見るべき項目
・運用会社の信頼性:信頼できる運用会社は情報開示が丁寧で、顧客への説明責任をしっかり果たしています。過去の運用実績やファンドマネージャーの経歴なども確認しておくと安心です。
・分配金の方針:NISAは非課税の制度であるため、分配金が頻繁に出るファンドよりも、分配を再投資して長期的に資産を増やしていくスタイルの方が効果的です。分配の頻度や方針は、商品説明でしっかり確認しましょう。
まとめ : 目的に沿った商品を選ぼう!

NISAでどの商品に投資するかは、将来の資産形成に大きな影響を与えます。また、個人の今後の目標や年齢によっても適切な銘柄は異なります。
「人気だから」「なんとなく良さそうだから」といった理由で選ぶのではなく、自分の目的や年齢や知識、財産などの投資スタイルに合った商品を選ぶことがとても大切です。
ファンドの目的、過去の運用実績、手数料といったポイントをしっかり見極めることで、より納得のいく投資ができるはずです。
焦らずにじっくり比較し、自分にぴったりの1本を見つけて、賢くNISAを活用していきましょう!
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